科学と技術を雑学的に気まぐれに語るブログ 

科学と技術に関係したエッセイのようなもの

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

倍音の重ね合わせ、あるいは音の成分【ギタリストのための音の科学 06】

前回、ギターの弦の固有振動数に応じて、基音、2倍音、3倍音、……があり、ギターの弦を弾いた時には、基音だけではなく、2倍音、3倍音、……も鳴っている、という話をしました。何故、基音だけではなく2倍音、3倍音、……も鳴るのでしょうか? 経験的にそれらの音…

固有振動数と倍音【ギタリストのための音の科学 05】

ギターの弦の実際の振動(多少の単純化は行いますが)を考える上で「固有振動数」という概念が重要になるため、前回は固有振動数について説明しましたが、まだ十分には説明出来ていません。不足している部分は、弦の固有振動数についてビジュアルにイメージ…

音の基本要素「固有振動数」について【ギタリストのための音の科学 04】

これまではギターの弦の振動を単純化して、この式で表されるように振動している、として扱って来ました。もちろん、この式が間違っているわけではないのですが、実際にギターの弦を弾いた時に起こっている振動はもっと複雑なものです。その実際の弦の振動に…

3弦の話【ギタリストのための音の科学 03】

クラシックギターを弾く人の多くが気にしている(悩んでいる?)、3弦に関する話をしましょう。と書き始めましたが、3弦の話の前に、弦の一般的な話から入ります。もう一度、弦の振動数の式を挙げます。ギターは固定された弦長を持ちますので(ネックが伸び…

ギターの弦の振動(基本原理)【ギタリストのための音の科学 02】

前節の後半でギターが出す音の振動数について述べましたが、実は話をかなり単純化しています。例えば、5弦の開放の音を110Hzとしましたが、実際には110Hzの音だけが出ているわけではなく、色々な成分の音が混じり合っていて、その中の「主成分」とでも言うべ…